新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの感染予防に手洗い・うがいが有効であるのは知られています。その理由は、外出した際に外から室内に持ち込まれるウイルスを石鹸やうがいなどで「洗い流す」ことで感染リスクを減らしているからです。
ただし、手指についたウイルスが手洗いの前に触ったドアノブに残っていたり、衣服や靴などから落ちたウイルスがホコリに付着して室内に漂っていると、粘膜や経口から体内に侵入し、室内にいる人やペットが感染してしまう可能性があります。
きちんと正しいやり方で掃除をすることで、感染確率を減らしましょう。
掃除のポイントは、ウイルスを舞い上がらせないようにゆっくりと静かに行うこと。
掃除を始める前に部屋の空気を入れ替えたいと思うかもしれませんが、これは絶対にNG。風でウイルスの死骸やウイルス入りの埃も一緒に攪拌されて、吸い込んだりあちこちに付着させて広げてしまう場合があります。換気はあくまで掃除が終わってからにしましょう。
拭き掃除はウイルスを下に落としていくように、上から下へと行います。壁やテーブル、窓などから下に落としていくイメージで最後に床を掃除します。
アルコールスプレーなどで除菌をしたいときは、スプレーの勢いでウイルスを飛ばすのを防ぐため、直接壁やテーブルに噴霧せず、拭き取り用の雑巾の方にスプレーして、一定方向に向かって拭いていきます。蛇行して拭くのはウイルスを擦り付けることになるので、必ず一定の方向に向かって拭き、その都度雑巾を洗っていただくのが理想的です。
床に落とした埃は最後に掃除機で吸い取りますが、その際、掃除機の排気口から埃が舞い上がってしまうのを防ぐため、フローリングワイパーなどで拭き取ってからの方が安心ですね。
市販されている使い捨てタイプのフローリングシートには、使用スペースの目安(1枚で10畳までとか)が記載されていることが多いので参考にしましょう。汚れたままで使い続けると、逆に菌やウイルスを広げてしまうことになるので、汚れたと感じたらこまめに取り替えるのがベター。
また、埃が多く積もっているような場合には、ウェットタイプのシートを使うと、汚れが固まってしまう場合があるので、ドライタイプのシートをパタパタ動かさずに、静かにかけるのをお勧めします。
床や壁だけではなく、多くの人が頻繁に触れる照明スイッチや、ドアノブ、リモコン、ゴミ箱、タブレットなどの家具や家電も要注意です。
アルコール消毒なら70%以上のもので消毒するとウイルスが死滅すると言われていますが、すぐに蒸発してしまうと完全に殺菌することができません。
また無水エタノール100%のように濃度が高ければ、より強力に殺菌できると考えるのは間違いで、実際85%以上のアルコール濃度では殺菌力は低下するとの実験結果が出ています。
一時的にウイルスを殺すアルコールや次亜塩素酸水ですが、効果に持続性はなく、手を触れるたびに何度も消毒・拭き取りをしなければいけないし、アレルギーや手荒れも心配ですね。
光触媒抗菌のナノゾーンコートなら、一度施工しておくと手が触れたところは光が当たるだけで活性酸素が発生し、ウイルス分解作用が発揮されるので何度も掃除しなくても安心がずっと続きます。
狭くて湿気が多い浴室や汚れが密集するトイレなどは、
掃除の前に埃やウイルスの付着の恐れがある壁や床から順番に洗浄しましょう。
特にトイレの洗浄の際に流した水しぶきなどに菌やウイルスが存在する場合は、飛沫となって顔の高さまで飛び散りますので、吸引してしまう危険性があります。
水を流す時は必ずフタをしめてから流すように気をつけます。最後に床をそっと拭き取れば掃除は完了です。